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調剤薬局でよくみかけるクレーマーのタイプと対処方法

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マイクに向かって叫ぶ男の子

調剤薬局で働く薬剤師は、日々「患者さんを待たせないように」「調剤ミスをしないように」と、気持ちを張りつめながら働いていることと思います。

それはもちろん患者さんのためである一方、患者さんに怒られたりトラブルを起こさないための自衛のためでもあります。

ただどんなに工夫、努力をしてもわかってくれない、いわゆるクレーマーと呼ばれる存在はいなくならないんですよね…。

そんな困ったクレーマー患者。

出会ってしまったときの対処方法や予防策を、私が出会った実際のクレーム内容からお伝えしようと思います。

いざと言う時に慌てて対処が遅れてしまい他の患者さんの迷惑にならないように、ぜひ覚えておいてくださいね。



クレーマーが出やすい環境とは?

まずはクレームが出てしまう原因を、環境から見ていきましょう。

何を言ってもクレームを作ってしまう困った患者さんも中にはいますが、基本的にはクレームのキッカケとなる要因があります。

「クレームが出ないように気をつけているのに、度々キツイクレーマー患者が出る…」

そんなときには環境を整えることで改善する可能性があるので、一度当てはまる項目が多くないかチェックしてみてください。

薬局での待ち時間が極端に長い

これは当然クレームが出ますね。

混み具合に関わらずいつも待ち時間が長いというのは、単純に人員不足が原因の可能性が高いです。

1人当たりの処方せん枚数がどれくらいなのかを見直してみて、無理があるようなら増員を願い出てください。

病院での待ち時間が長い

薬局に来る前にストレスが溜まっている状態です。

病院の待ち時間に関しては薬局でどうすることもできないので、なるべく早く調剤・投薬を行い最低限の待ち時間で薬をお渡しできるようにするほかありません。

薬局の待ちスペースが不快

待合室が狭い場合は構造上の問題なので仕方ないですが、立って待つ患者さんが出ないように小さめのイスを配置するなど工夫は必要です。

多かれ少なかれ調剤薬局での待ち時間は発生してしまうものなので、雑誌や新聞・テレビなど患者さんが退屈しないものを置くことも大切ですね。

薬局は乾燥しがちなので、ウォーターサーバーやポットに入れたお茶などを置くのも患者さんの不満軽減に有効。

冷房・暖房は特に配慮して、患者さんが不快とならない温度設定を維持してください。

一包化で調剤に時間がかかる

複雑な一包化の場合は、どんなに急いでも調剤・監査に30分以上かかることも珍しくないですよね。

理解を示してくれる患者さんもいますが、「毎回自分だけ遅い!」とクレームになることも。

どうしてもお待ちいただくのが難しい場合には郵送・後日受け取り・予製など待ち時間軽減のために取れる方法を検討しましょう。

病院の待ち時間以外の要因は、工夫によりクレームの発生率を抑えることができます。

忙しいときにクレームを入れられるとこちらもイライラしてしまいますが、よっぽど理不尽な内容でない限りは何か工夫できることがないか一度考えてみてください。

特に持病がない薬剤師は患者さんの気持ちに寄り添いにくいので、長時間かけて病院・薬局に通い薬を毎日飲まなくてはならないというストレスも、想像してみてくださいね。

理不尽なクレームへの具体的な対処方法

どんなにクレーム発生の要因を取り除いても、理不尽なクレーマーというのはいなくなりません。

薬剤師も人間なので、落ち込んだり傷ついたりするんですけどね…。

ここからは実際のクレーム事例から、なるべく穏便かつ次回のクレーム防止に繋がる対処方法をご紹介していきます。

「いつまで待たせるんだ!」系のクレーム

やっぱり多いのがこちら。

前提として調剤の効率を高める・予製をするなど、待ち時間を短くする工夫をしているものとします。

それでも待ち時間が発生するのは当然のこと。

困った患者さんだと3分も経ってないのに「目薬持ってくるだけなのに、何分かかるんだ!」なんて言い出したり…。

理不尽と感じるほど待ち時間へのクレームを受けてしまった場合には、こんな感じでお話してみてください。

  • 「お待たせしてしまい、本当に申し訳ございません。先にいらした方のお薬ができたところなので、○○さんのお薬はあと○分くらいでお渡しできます。大変申し訳ないのですが、あと少しだけお待ちください。」
  • 「お待たせしてしまい、本当に申し訳ございません。あいにく今日は患者さんが多く、薬をご用意するのに少しお時間をいただいてしまっている状況です。お急ぎであればお薬をご自宅に郵送させていただくこともできますが、いかがでしょうか?」

患者さんのイライラは「あとどれくらい待てばいいのかわからない」に起因しているので、お話しするときには予想される残りの待ち時間を具体的にお伝えすると良いですよ。

この場合お伝えした時間を絶対に過ぎることがないように少し長めに伝えた上で、連絡漏れがないように処方せんに「○時○分までに!」とわかりやすく書いておきます。

郵送は最終手段ではありますが、どうしても解決できなさそうな患者さんの場合には有効に使いましょう。

待ち時間についてあらかじめ受付に「現在の待ち時間は○分~」と表示しておくのがオススメ。(だいたいでOK)

この場合はたとえ患者さんが一人もいなくても、監査の時間などを考慮し5分以上を表示しておきましょう。

「薬が足りない!」系のクレーム

待ち時間のクレームと同じくらい、薬剤師がよく遭遇するものだと思います。

私の働いていた薬局にも、2週間に1回くらいのペースで現れました。

経験上本当に薬局のミスで薬が足りていない場合には、患者さんは高圧的になりません。

最初から「薬が足りていない!早く足りない分出せ!」という言い方をする場合には、高確率で患者さんの飲み間違いです。

しかも大抵飲み終わるころに言うんですよね…どうして自分が間違ったと微塵も思わないのか不思議なんですが。

よく調剤している薬で飲み終わる頃に言われても、在庫をチェックすることでミスがあったかどうかはわかりませんよね。

数が足りないというクレームを受けたら、とりあえずは謝罪をした上でお話を聞きます。

その上で「念のため」とお伝えして、飲み方が間違っていないか確認します。

飲み方の認識は正しく、調剤の記録上ミスがあったことを確認できない場合では、本来なら再受診を促すのが正解。

ただそれでは収まりがつかないので患者さんの申し出る不足分をお渡しすることになるケースが多いと思いますが、このとき薬局のミスが明らかでないなら謝罪しないように注意。

会話の出だしに謝罪することは必要ですが、お渡しする際に謝罪しては薬局のミスを認めることになります。

  • 「○日前のことなので、実際にいくつお渡ししたか確認することができません。お薬が足りないと治療に影響が出てしまうので、今回は不足分をご用意させていただきます。次回からはお薬をお渡しするときに、大変お手数ではございますがご一緒に数の確認をお願い致します。」

このように伝えて、「今後は不足申し出があっても渡さない」という意志をハッキリさせておきましょう。

やり取り内容を薬歴に残しておいて、次回の投薬時にはシッカリ数を確認してもらうことも忘れずに。

私が出会った患者さんの中には数えながらお渡ししても「数えていない!」とおっしゃる方がいたので、最終手段として「数を確認して受け取った」というサインをもらっていた方もいます。

また、薬局のミスとは思えない不足申し出があり薬をお渡しした場合には、主治医に伝えるようにしましょう。

薬の内容によっては、患者さんにお渡しする前に主治医に連絡することも検討してください。

また、当然ですが向精神薬や麻薬などは不足申し出があってもお渡しできませんし、必ず実在庫と帳簿在庫の照らし合わせによりミスの有無を確認できるようにしておきましょう。

「ぶん殴るぞ!」大声など脅す系のクレーム

数年に1回ペースで出会います。

認知症・精神疾患をお持ちの患者さんが多い薬局だと、もっと頻度が高いことも。

クレームと言ってよいのかわかりませんが、実に些細な理由から暴力的な発言・行動を起こす困った患者さんがまれにいるんです。

私が働いていた薬局もそうでしたが、調剤薬局は事務さんを含め女性の比率が高い職場が多いですよね。

暴力的なクレームを起こす方は男性患者さんが多く、薬局内が女性しかいないときを狙って行動を起こす傾向に。

大声で脅された場合などは、まずはつられてこちらも大声にならないように注意です。

落ち着いて、普通の声で応対するようにしてください。

大抵の場合は投薬が終われば文句を言いながら帰られるのですが、それでも引き下がらない・暴力行動を示唆する強い脅しを口にするなどの場合には毅然として然るべき手段(警察を呼ぶなど)を取ることを伝えてください。

調剤薬局は患者さん中心の場ではありますが、何をしても良いというわけではありません。

また、このようなクレームがあった場合女性が多い職場では、他店から男性薬剤師を応援にもらうなど、配置転換を視野に入れた相談を人事部などにしてくださいね。

まとめ

薬局で受けるクレームの中には、患者さんに対する配慮不足・待ち時間が長すぎるなど薬局の不手際によるものもたくさんあります。

ただ薬局側がどんなに努力してもどうにもならないことに対して、クレームをつける困った患者さんは必ずいるもの。

残念ながらクレーマー患者さんに出会ってしまったときは、ここでご紹介した対処方法を試してみてくださいね。

穏便に済ませるのが一番ではありますが、危険なクレーマー患者さんに殴られてしまった薬剤師も実際にいるので、あまりに危険な場合には病院・警察と相談しましょう。

もちろんあまりにクレームが多いようなら、クレームを減らせる要素はないかと今一度薬局内の環境等を確認してみるのも大切ですよ。

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