薬剤師のライフステージに合わせた仕事術、スキルアップに必要な知識や就職・転職情報サイト

Pharmaly|薬剤師生活応援サイト

薬剤師の資格

職場環境を整える衛生管理者ってどんな仕事?薬剤師なら申請だけ!

投稿日:

ハートのクッションをおなかの前に抱える女性

この記事のポイント

  • 薬剤師免許保持者は、各都道府県の労働局へ申請することで衛生管理者となれる
  • 衛生管理者には3種あり、薬剤師が申請することで取得できるのは第1種衛生管理者
  • 衛生管理者は50人以上の従業員がいる会社には必ず必要となる
  • ダブルライセンスは、転職時に有利になる可能性大

衛生管理者という職業をご存知でしょうか?

あまり聞きなれない職業ですが、薬剤師の場合は申請のみで取得できる国家資格です。

勿論、履歴書に記載できますしダブルライセンスはアピールポイントにもなりますね!

今回は、この衛生管理者という仕事や、資格取得するメリットについて解説します。

衛生管理者とはどのような資格?

衛生管理者とは、労働安全衛生法第12条に定められた安全衛生業務の内、衛生に係わる技術的事項を管理する者のことを示しています。

労働安全衛生法と聞いてもピンと来ない人が多いかと思いますので簡単に説明すると、「労働環境の衛生状態から被労働者を守るための法」です。
参考厚生労働省 東京労働局 労働安全衛生法関係免許

下記パンフレットは、 「総括安全衛生管理者」 「安全管理者」 「衛生管理者」 「産業医」のあらまし です。

管理者あらまし

この労働安全衛生法では、事業の職種にかかわらず、従業員数によって衛生管理者を置くことが決められています。
例:

  • 従業員が50人以上の職場で1人の衛生管理者
  • 従業員が201~500人の職場で3人の衛生管理者
  • 従業員が3,001人を超える場合は6人の衛生管理者

また衛生管理者の免許には下記の3種類があり、いずれも国家資格となります。

  • 衛生工学衛生管理者
  • 第一種衛生管理者
  • 第二種衛生管理者

従業員の職場環境を整える衛生管理者の具体的な仕事内容とは

では、具体的に衛生管理者とは何か?どのような仕事をするのか?を解説していきます。

日本では、1960年代まで従業員の健康を守り、職場環境の改善を行う役目は主に医師だけでした。

しかし、それでは不十分ということで制定されたのが衛生管理者です。
比較的新しい国家資格です。

衛生管理者の免許には、3種あります。

  • 衛生工学衛生管理者は、有害なガス、蒸気、粉じん等の有害因子を発散する作業場での生成工学的対策を行います。
  • 第一種衛生管理者は、全ての職場で衛生管理を行います。
  • 第二種衛生管理者は、小売業やオフィスでの事務仕事など、危険を伴うことが少ない職場で衛生管理を行います。

※衛生工学衛生管理者の方がより幅広い仕事を任されることになります。

具体的な仕事の内容は、職場の衛生環境を整えたり、作業所や現場を巡回巡視し問題ないか確かめたりします。
要は、従業員の職場環境を整える仕事です。

従業員が仕事により健康を損なわないように、また適切な予防を行うように、労働安全衛生法に沿って衛生管理を行う担当者です。

  1. 従業員の健康診断の計画を立てる。健康診断を実施する。
  2. 従業員の健康診断の結果を管理する。必要な場合は、職場環境の改善を会社へ求める。
  3. 衛生管理者は、週に1会程度職場巡視を行い、職場環境をチェックを行う。
  4. 衛生委員会又は安全衛生委員会を設置し、従業員の訴えを聞く。
  5. 従業員のストレスチェックの実施補助等を行う。
  6. 産業医と従業員との面談を調整し設定していく。
  7. 各種衛生教育を行う。

7つの具体的な仕事を見ていくと、衛生管理者という職種を知らなかった人でも、業務内容から身近に感じるのではないかと思います。

所属している会社の規模が大きければ大きいほど、毎年徹底して健康診断のお知らせは来ますし、定期的なストレスチェックは強制的に受けさせられるからです。

衛生管理者という職種名は知らなくても、実際の業務内容を知るとイメージが付きやすいのが衛生管理者の特徴かと思います。

薬剤師が衛生管理者になるには申請のみ!

基本的には、衛生管理者になるためには国家試験の受験が必要です。
しかし、薬剤師の場合は、無試験で衛生管者の資格申請が行えます。

その他厚生労働大臣が定める者として、医師・歯科医師・薬剤師や保健師なども申請のみで第1種衛生管理者の資格を取得することが可能です。
参考厚生労働省 東京労働局 労働安全衛生法に基づく免許の交付要件

東京都の労働局のホームページから、申請・取得の手順を調べてみましょう。

手順1:労働安全衛生法に基づく免許の交付要件より薬剤師の場合の要件を確認

手順2:労働安全衛生法に基づく免許の申請手続き

この表の1-Dの新規免許交付申請(無試験で免許を受ける資格のある方)に、申請に必要な書類等が書かれてあります。

  • 薬剤師免許証
  • 本人確認証明書(運転免許証、パスポートなど)
  • 免許申請書(様式第12号)
  • 申請手数料(1,500円)
  • 写真(写真のサイズは、縦3.0cm×横2.4cmで申請前6箇月以内の撮影のもの)
  • 免許証送付用封筒(392円分の切手を貼る)

郵送で手続きすることもできるようですが、薬剤師免許証を見せて薬剤師であることの証明を行うので直接労働局へ行って申請することをオススメします!

※因みに、試験受験により資格取得する場合の試験科目は、3種目あります。

  1. 労働衛生
  2. 関係法令
  3. 労働生理

一種試験は出題範囲が広く、有害業務にかかわる労働衛生や法令が出題されています。

薬剤師にとってさまざまなメリットがある衛生管理者の資格

薬剤師免許の保持者は申請のみで、衛生管理者の資格が与えられる訳ですから、持っていて損はないと考えられます。

衛生管理者の資格取得のメリットとは何か?を考えてみましょう。

薬剤師資格を使用する業務(主に調剤業務)と肌が合わない場合
職業選択の幅が広がる

介護施設や化学薬品会社などの衛生管理者求人に応募する場合
医療薬学に詳しい薬剤師は重宝される

衛生管理者として数年経験を積んだ場合
衛生管理者の上位資格である労働衛生コンサルタント(国家資格)にチャレンジできる

転職する場合
薬剤師資格と衛生管理者の資格の両方をアピールすることで、転職先の健康管理部門へ配属される可能あり
大手の会社には、しっかりした健康管理部門が設置されているため、仕事の幅や世界が広がるでしょう。

このようなメリットが挙げられます。
※ただし、薬局や病院、企業で働いている場合、衛生管理者に任命される可能性はありますが、衛生管理者を副業として行うことはできません。

衛生管理者の年収はどの程度?

会社から衛生管理者として任命された場合、どの部署に配属されるか?によって年収に差が出てきます。

大半の会社では、自分の配属部署に所属しながらの兼務となります。
大手企業の場合は、健康管理部門の直属の所属となることもあります。

そのため、年収には幅があり、基本給+資格手当てと考えるのが妥当でしょう。

会社によっては、会社の衛生管理者に選定されていなくても、資格手当が出るところもあるようです。

衛生管理者、一般求人例(※求人検索 Indeedを参考)

例1:人事(総務・労務)部門での求人

歓迎スキル:社会保険労務士、衛生管理者
業務内容:
・給与計算・社会保険関連事務
・福利厚生制度管理
・安全衛生管理
・社内規程整備
・社内庶務
・総務関連予算作成・管理
・オフィス環境整備

例2:安全衛生管理者(専任)

応募資格:【有資格】◇第一種衛生管理者
職務内容
安全衛生管理者業務【具体的には】工場の安全衛生に係わる全般的な業務
安全衛生部の中で安全スタッフとして業務に携わります。
■詳細:
・安全衛生マネジメントシステム事務局の業務
・各職場の安全衛生管理の推進業務
・安全衛生施策についての企画、立案、管理
・安全衛生巡視および災害防止等に関する実施指示、指導、監督
・事故原因の調査、対策の立案、指導 等

一般の衛生管理者求人を見ると、応募資格は衛生管理者であること、専任の場合は会社内に専門部署があり、そのへ配属となることが分かってきます。

年収は500万円~1,000万円と幅が広く表示されています。
就業時間は、9時~17時30分、または18時が大半です。

ポイント

  • 転職時に薬剤師免許だけでなく衛生管理者の資格を持っていることをアピールする
  • 転職サイトを通して転職活動をする場合、有資格者を優遇してくれる企業をコンサルトさんから優先的に紹介してもらう
  • 転職先に健康管理部門等、従業員の職場環境を管理する部門が設置されているかリサーチしておく

※薬剤師の資格手当は平均2~3万単位ですが、衛生管理士の場合は企業によってばらつきがあるのが現状のようです。
ダブル資格を優遇してくれる企業を紹介してもらった場合などは、積極的に面接を受けてみましょう!

最後に

衛生管理者は、会社に必ず必要です。
日本には会社が約400万社あると言われています。

その中で50人以上の規模の会社には、必ず衛生管理者を置かなくてはいけません。

また、衛生管理者として経験を積むと上位資格である労働衛生コンサルタントにも挑戦できます。
コンサルタント業は、独立も可能なので更なる飛躍が期待できます。

薬剤師業務に携わってみたものの肌に合わなかった!、薬剤師の資格を生かしてニッチな環境や分野で働いてみたい!立案するなどのデスクワークの方が性に合っている!などの場合は、衛生管理者として大きな会社に就職して経験を積むという選択もありです。

どのような業種においても、職場衛生を管理する衛生管理者は必要とされます。

特に薬剤師免許を持っていると信頼されますし、現場でも非常に重宝されます。

しかも、薬剤師免許を取得している場合は労働局に申請するだけで資格を得られるのです。

この申請のみで取得できるという条件はいつまで続くか分かりません!
法律が変わる前に申請して取得しておくのもありだと思います。

-薬剤師の資格

Copyright© Pharmaly|薬剤師生活応援サイト , 2018 AllRights Reserved.