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うつ病大丈夫?責任が大きいからこそ薬剤師も気をつけるべき!

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パソコンの前で机に突っ伏して落ち込む女性

仕事でうつ病患者さんの服薬指導や、サポートをしたことがある薬剤師は多いかと思います。

でも、そんな薬剤師自身が、うつ病になってしまうことはめずらしくありません。

薬という命に関わるものを扱う仕事で、神経をすり減らしているので、精神的に参ってしまうことが多くあります。

薬剤師がうつ病になることは、決して特別なことではありません。
大切なことは早期発見と、早期治療・原因の排除です。

うつ病は適切な対処により改善することは、薬剤師自身がよくわかっているはずです。
最近生活がツラく感じる、仕事が大変すぎる・楽しいことがない…何か少しでもおかしいなと思ったら、まずはセルフチェックをしてみましょう。

うつ病セルフチェックで現状把握しましょう

心と身体、両方の変化に注意

うつ病で悪化するのは、心の状態だけではありません。
身体的な変化も起こりますが、薬剤師は過剰にがんばろうとする人が多いため単なる「疲れ」と考えがちです

うつ病で起こりやすい心と身体の変化は、以下のものです。

心の変化

  • 気分が沈みがち
  • 不安な状態が続く
  • 何でも自分のせいにする
  • 楽しいことが思いつかない
  • 単純にやる気が出ない

身体の変化

  • 眠れない、または眠りすぎる
  • 寝ても疲れが取れない、身体が重たい
  • 食欲がない
  • 胸の痛みや動悸を感じる

ほぼ毎日続けてこれらの症状が2週間以上あるとき、うつ状態と言えます。

うつの初期状態であれば治療を始める、もしくは原因を取り除くだけでも症状が改善することがありますが、症状が長引けば長引くほど健康を取り戻すのが大変になります

おかしいな、と思ったら無理せずに自分がうつ病ではないか確かめてみることが大切です。

うつ病セルフチェック

うつ病のセルフチェックはいくつかの質問に回答して、それを点数化し判断する方法が一般的です。

いくつかのチェック方法がありますが、ここでは東邦大式のSRQ-Dと呼ばれるチェックシート(全18問)をご紹介します。

以下の質問に「いいえ0点」「ときどき1点」「しばしば2点」「つねに3点」で回答し、点数を計算します。

ただし質問の2,4.6.8.10.12については、元々の性格や体質によって結果が左右されるため、加点しません。

# 設問 いいえ ときどき しばしば つねに
01 体がだるく疲れやすいですか
02 騒音が気になりますか
03 最近気が沈んだり気が重くなることはありますか
04 音楽を聴いて楽しいですか
05 朝のうち特に無気力ですか
06 議論に熱中できますか
07 くびすじや肩がこって仕方がないですか
08 頭痛持ちですか
09 眠れないで朝早く目覚めることがありますか
10 事故や怪我をしやすいですか
11 食事がすすまず味がないですか
12 テレビを見ていて楽しいですか
13 息がつまって胸苦しくなることがありますか
14 のどの奥に物がつかえている感じがしますか
15 自分の人生がつまらなく感じますか
16 仕事の能率が上がらず何をするにもおっくうですか
17 以前にも現在と似た症状がありましたか
18 本来は仕事熱心できちょうめんですか
あなたの合計点数:

※SRQ-D(東邦大学方式うつ病自己評価尺度)より

合計点数が10点以下であれば、問題はありません。

ただし、仕事のツラさを感じるなら、上司や同僚に相談してみる方が良いでしょう。

今はまだうつ病になっていないだけで、状況が変わらないとうつ病になってしまう可能性があるからです。

合計点数が11点~15点は境界領域です。

うつ状態なりかけであり、早期に問題を解決する必要があります。
境界領域でもすごくツラいと感じるなら、病院を受診することをオススメします。

合計点数16点以上の場合は、抑うつ傾向があります。

環境を変えることも大切ですが、それよりも病院を受診することを検討してください。

チェックシートは診断を確定するものではありませんが、かなり信頼できるものです。

「自分はまだ大丈夫、がんばれる!」なんて思わずに、少し休憩することも検討してくださいね。

薬剤師のうつ病の原因の多くは人間関係!?

人間関係トラブルの対処法

最初に「薬剤師は神経を使う仕事だからうつ病になることもある」とお話ししましたが、実際のところ薬剤師のうつ病の原因の多くが人間関係です。

同じ職場の人、全員と気が合うことはあまりないですよね。
1人や2人苦手な人がいる方が普通です。

気が合わないくらいなら仕方ないで済まされますが合わない相手が攻撃的な性格だと、うつ病のキッカケになってしまうことがあります。

代表的な例が、職場いじめです。

ハッキリ言ってしまうと、攻撃的な性格の人を変えることは難しいです。

何とかしようとすればするほど状況が悪化することも多いため、上司や人事部に相談して相手か自分を異動にしてもらうのが簡単な解決方法です。

異動先がない…なんてときには、転職を考えても良いと思います。
病気になるよりはずっと良いのではないでしょうか。

業務量が適切でない場合の対処法

また、仕事量が多すぎることもうつ病発症の原因になり得ます。

例えば、調剤薬局だと、薬剤師1人当たり40枚が基本の仕事量になっています。
しかし、循環器科の40枚と眼科の40枚は違いますよね。

基本的には残業せずに薬歴が終わる、もしくは翌日の朝に書き終わるくらいがベストです。

何日も何日も残業が続いたり、薬歴が終わることなくどんどん溜まったりするのは、明らかに仕事量が多すぎます

全体で見ると仕事量が適切なのに、あまり仕事をしない人がいるせいで、一部の人がオーバーワークになっていることもあります。

仕事量が多すぎると感じる場合には、無理せずに管理者に相談してみましょう。

責任ある立場の管理薬剤師も注意が必要

相談される側となる管理者も、うつ病になりやすいと言えます。

特に初めて薬局長、管理薬剤師になったときに責任感を強く感じすぎて、うつ状態になってしまうことが多いため注意が必要です。

管理者と言っても、何もかもの責任を一人で負う必要はありません。

適度に周りを頼ることも、薬局の管理を行う上で大切なことです。

管理者として上手く行かない、大変だ…と感じるときには、同じ管理者の立場にある薬剤師に相談してみると、問題が解決することがあります。

もちろんどうしても続けるのが難しいと感じる場合には、管理者を辞退しても良いでしょう。

うつ病の治療方法と注意点

薬による治療

現在のうつ病治療において、第一選択薬となるのはSSRI、SNRIです。

SSRI:選択的セロトニン再取り込み阻害薬(Selective Serotonin Reuptake Inhibitors)は、ゆうつな気分が続いたり、死にたいと願うことを特徴とするうつ病のような気分障害に用いられる精神科の薬の一種。
SNRI:セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(Serotonin & Norepinephrine Reuptake Inhibitors)も、上記同様、精神科の薬の一種。

これらの薬は昔使われていた三環系、四環系抗うつ薬に比べて副作用が出にくく安全性が高い薬です。

ただ、安全性が高いと言っても副作用が全くないわけではないのは当然です。
使わずに済むのであれば、あえて使う必要はありません。

そのためうつの症状が軽い場合には、穏やかに心を落ち着かせる作用を持つ薬、マイナートランキライザーと呼ばれる抗不安薬で様子を見ることもあります。
よく使われるのはリーゼデパスですね。

抗不安薬は対症療法でしかないため、薬を飲みながらうつ病の原因を取り除いたり、カウンセリングを行ってうつ症状を軽減させたりします。

それに比べてSSRI、SNRIは脳の神経伝達物質量をコントロールするため、服用することだけでうつ症状が改善する可能性があります。

ただ、根本のうつ病となった原因を取り除かない限りは、完治とはならないことに注意が必要です。

どれほど症状を良くしても、原因が除去されない限り同じ状態を繰り返してしまうからです。

完治するまで仕事を休むのもひとつの選択肢

可能であればうつ病と診断された時点で、仕事をお休みしましょう。
診断書があれば休職することが可能です。

仕事をしていない期間も、傷病手当という制度を利用することで給与の約67%のお金を受け取れます。

無理して働きながら治療を行い症状を長引かせるよりは、いったん治療に専念した方が良いです。

うつ病は長引かせるほど、完治が遠のく病気だからです。

傷病手当を受給しながら治療を行い、その後退職して働けるようになったら復帰しても良いですし、新たに就職先を探しても全く問題ありません。

退職理由については「人間関係の問題」や「体調不良」に留めておいても構いませんし、全てをオープンに話したら就職先がないかと言われればそんなこともありません。

薬剤師はまだまだ売り手市場なので、休職期間があったとしても、実務経験がある薬剤師を欲しがっている企業はたくさんあるので、安心して治療に専念してくださいね。

最後に

薬剤師は病気について詳しいはずなのに、自分の体調不良には無頓着という人が多いようです。

医者の不養生という言葉は、医療従事者全体に当てはまるのかもしれないですね。

何かがおかしいな…と思ったときには、早めに病院に行くようにしてください。

ツライ状態が長く続くと、その分だけ健康が遠のいてしまいます。

一度治療のために仕事を辞めたとしても、薬剤師の資格は一生ものなので再就職の心配をする必要はありません。

「新しい職場が合わなくて再発するかも…」という不安があるなら、職場の事情に詳しい慣れた転職コンサルタントにリサーチをお願いすると良いです。

自分に合いそうな雰囲気の職場を探してもらえます。

うつ病は誰でもなる可能性がある病気であり、必ず治る病気です。
患者さんの健康を守ることも大切ですが、まずは自分の健康も大切にしてくださいね!

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