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薬剤師の体験談

体験談|調剤薬局チェーンのホームページからエントリーして失敗!

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失敗して頭を抱える女性

病院薬剤師をしていた私が退職し、調剤薬局への転職しようと大手調剤薬局のホームページにアクセスして直接エントリーしたところ・・・配属先の店舗が入職前にどんどん変わっていくという経験をしました。

薬剤師の就職先は約7割が調剤薬局と言われていますが、私自身はあまりにも調剤薬局業界の事を知らなさ過ぎでした。
そのため、まずは派遣としていろいろな薬局を見れる環境に身をおいてみました。

病院薬剤師は、調剤薬局の環境を全く知らない!!

薬剤師全体からみると病院薬剤師のイメージは、仕事は激務だし当直はあるしお給料は少ない、でもなかなか病院に就職するのは難関だから勉強はできそう・・そんなイメージかと思います。

しかし、薬剤師全体からの 外部からのイメージを意識している病院薬剤師はほとんどいません。
というのも、学生時代からそれぞれの仕事内容は病院実習を通して見聞きしているしお給料もある程度知っているからです。

病院薬剤師の大半は、新卒採用されているか病院間転職で占められているので「こんなものでしょう」と気にもせず割り切っています。
それよりは「患者さんのため」を第一に自然体で仕事をしてます。

例えば、あなたの大切な家族が重病にかかり外科的手術をすることになったとします。
その数時間の手術によって人生が変わります。
そんな時、担当医師がお金目的で医者になった人だったら・・・あなたはその医師に家族の命を預けますか?

このように病院に勤務している多くの医師や薬剤師、看護師は本当に患者さん想いです。

一方、病院内部の出世を取り巻く模様や配属先に関しての派閥争い・他部署との仕事の住み分けによる対立などは、時に想像を絶するほど激しかったりします。

病院の薬剤部に所属する薬剤師は病院の大きさにもよりますが、30人以上の大所帯です。
その中で仲の良い薬剤師同士が昼休みや仕事帰りに女子会的に、プライベートの話で盛り上がります。
例えば、家族の話―夫の会社の話や子供のお受験話。グルメ―近くの美味しいお店情報などです。

年収に関しては、病院組織は医師の年収が高く設定されています。
薬剤師は医療技術者の枠に入っていて、年齢や認定資格等で年収が決められていることが多いです。
そのため、自分は能力があるから!と言って、例えば「年収は1,000万円欲しい」とか「子供がまだ小さいから午前中しか働けない」といったような、条件交渉するといったことはほとんどありません。(ヘッドハンティングされる場合は別ですが・・・)

薬剤部単独で見るとさほどドラマチックではありませんが、テレビドラマに挙げられるように医師が所属する医局組織・それを取り巻く人間模様は、非常にドラマチックな世界です。

このような環境下にあるため、病院では調剤薬局の話が話題に挙がることはほとんどありません。
月に1回程度で医療連携や薬薬連携で地域の会合に参加して、連携に関して情報交換を行う病院もありますが、多くの調剤薬局がレセコンへの処方箋入力を間違えないように、二次元バーコードが印字されますようにとを願っているなんてことは知る由もないのです。

病院薬剤師が退職をする理由とは?

病院を退職する薬剤師の退職理由はさまざまで、下記が良く挙げられます。

  • 子供が出来たが預けられる施設が病院内にない
  • 激務や当直により体を壊してしまった
  • 部署内の派閥争いがひどくてこの先が不安
  • お給料が思ったほど上がらない

私の場合は派閥争いが激しい大きな病院にいたので、有名な医師が某大学病院に移動したタイミングで退職しました。
なぜ、医師の退職が薬剤師に関係あるのか?と不思議に感じる人も多いかと思います。

理由は、大きな病院ではチーム医療がかなり浸透しているからです。

例えば、病院薬剤師の業務には大きく分けて外来調剤と病棟業務がありますが、薬剤師の病棟配属は上司から適当に決められるのではなくて薬剤師個人の専門に添って采配されます。

がん領域にはがん専門薬剤師という認定制度がありますが、認定を取得した薬剤師は専門に応じて関連する病棟や部署(無菌室)に配属されるのです。
病棟配属されると医局カンファレンスにも参加しないといけなせんし、看護師さんの申し送りの会にも参加して情報共有します。

チーム医療は医師・薬剤師・看護師など多くの医療資格業のメンバーで患者さんをケアしていくので、薬剤師の仕事は担当診療科の専門性に大きく傾く傾向があります。

チーム医療が成功している診療科は、院内でも評判になりますし目立つ存在になます。
これが知らず知らずの内に、同業の薬剤師から嫉妬や妬みを買っていることもあります。
本人は仕事に夢中なだけでも、チーム医療を優先しすぎたせいで本来の薬剤部内での立場を忘れてしまうことがあるのです。

チーム医療の仕事に没頭しすぎると、薬剤部の職員というよりある1つの診療科のメンバーのようになってしまい、中心人物である医師の退職とともに院内での風向きが変わってしまいます。

イメージとしては有名な医師が他病院に移動すると大抵患者さんもその医師について行くように、仲間の医師ら(学閥等々)も時間差はありますが少しずそれに続きます。

最近は、患者や医師だけでなくチーム医療のメンバーだった看護師や薬剤師も、一緒に連れて行くケースが多くなってきています。
しかし、一緒に行かないと決めるスタッフも一定数いて、その場合は職場に残るか、自分で転職活動をするかの二者択一が残されます。

私の場合は、後者を選びました。

『気心の知れたチームのメンバーとの仕事から去るのは悲しいけれど、大学病院に一緒について行ったらますます仕事がハードになるだけだ・・・』と自信がなかったのと、『気心の知れた仲間が全くいなくなった場所にこの先長くい続けるのは本意ではない。この辺でアットホームでのんびりした調剤薬局へ移動しよう!』こう思ったのです。

調剤薬局の会社のホームページから直接エントリーしてみたら・・・

『さて、転職活動をしよう!』とモチベーションを高く持ち、とりあえず知っている大手チェーン調剤薬局の会社のホームページを検索して、直接エントリーをして面接に行きました。

面接時に病院とは異なるカラーに違和感を感じましたが、家の近所の調剤薬局に飽きがあるとの事で配属予定となり入職予定日を待っていました。

が、しかし!

入職予定日3日ほど前に急に電話があり、「○○店は薬剤師が充足していたので、○○店は可能ですか?」と言われました。

最初に予定されていた店舗は自宅の最寄り駅の隣駅でしたが、変更を伝えられた店舗は電車で40分ほどかかるところでした。
急な話だったので「考えさせてください」とお返事をしました。

しかし、次の日にまた電話がかかってきて、「少し遠くになってしまいますが、○○店舗はいかがでしょう?」と言われたのです。

最初に予定されていた店舗から、どんどん遠い店舗になっていってることに気が付きました。
次第に『本当に最初の店舗は薬剤師が不足していたのかな?』と疑心暗鬼になり内定をお断りしました。

この件があってから、『私は調剤薬局の業界を本当に知らないんだ・・』と痛感しました。
今でこそ、調剤薬局は点在する店舗の集合体であることを念頭に見ることができますが、1つの病院という場所だけで物事を終始完結できる世界しか知らなかったために、同じ会社内で店舗間移動があることすら知らなかったのです・・・。

そして、全国に星の数ほどある調剤薬局の中からどれが自分に合っているのかを知るには、実際に働いて『自分の中で選ぶ基準を持つしかない』という考えに行き着いたのです。

調剤薬局の環境を学ぶために仕切り直しをすべく派遣登録

とりあえず知っている大手調剤薬局のホームページ上から直接エントリーしましたが、入社予定日前に何回も配属店舗の変更を言われ転職仕切り直しをすることにしました。

この仕切りなおしは、転職活動というより、足りていない業界知識と情報を補うための対応でした。

まず、薬剤師の派遣を行っている会社を探すために「薬剤師 派遣 最寄駅」とインターネットで検索をかけました。
会社が家から近いと便利なので、検索でヒットした株式会社メディカルプラネットへ面接に行き、薬剤師派遣登録をしました。

登録時には下記内容をお話しました。

  • 調剤薬局の数が多すぎてどこが自分に合っているのか分からない
  • いろいろな調剤薬局を見たい
  • 調剤薬局の業界に慣れてきたら改めて正社員枠で転職活動したい
  • 毎週行く派遣先を1つ軸に持ち、それ以外は単発的な派遣もしてみたい

他に、株式会社アプロドットコム株式会社ファルメイトは、単発的な派遣が多そうだったのと時給が高めだったので登録をしておきました。

勤務形態は月・火・木・金で、その内の3日は同じ薬局へ派遣に行きました。
残り1日はいろいろな薬局へ行きたかったので、単発案件に強く時給も高めに設定されている派遣会社からも話を頂いて約3ヶ月ほど派遣勤務をしました。

派遣薬剤師のメリットについて

調剤薬局の業界を全く知らなかった私にとって、派遣として薬剤師をする仕事はとても新鮮でした!

いろいろな薬局が人手不足や従業員の有給休暇が重なり、単発的な派遣を必要としていました。
私は東京都に住んでいますが、いろいろな所を見てみたかったので隣の県の埼玉県や神奈川県へも単発的に行きました。

結果、約3ヶ月間で12.3箇所ほどの薬局へ行くことが出来ました。
とにかく数を見たかったので、仕事としていろんな薬局を見れるのは大きなメリットでした。

シフトは1ヶ月毎に作成する方式でした。
前の月のシフト固定日までに希望する勤務日を派遣会社へ提出します。

それを元に、派遣会社の担当者から派遣薬剤師を希望している調剤薬局の案件が、メールで送られてきます。
忙しい週はシフトを入れずに家族の都合を優先させれたのもメリットでした。

また、派遣の時給はパート勤務より高い設定です。
一箇所に固定される派遣でなく単発的にいくつかの薬局に行く場合は、時給が2,500円でした。

高く提示してくれる薬局からは、3,000円と言われたこともありました。
1日8時間労働すると20,000円~24,000円となり、病院の時給に換算して考えると非常に高給でした!

派遣薬剤師のデメリットについて

一箇所の薬局への派遣を希望している場合、体力的には楽ですが、派遣先の薬局と相性が悪いと派遣期間がとても苦痛になってしまうデメリットがあります。
また、派遣薬剤師は派遣先の薬局の従業員ではないため、部外者的な扱いを受けるため時に肩身が狭いと感じることもあります。

特にその薬局の管理薬剤師さんの人柄は大切です。

派遣会社毎に形式は異なりますが、月初めに派遣会社から複写式の手書きタイムカード用紙が送られてきます。
この用紙は、派遣先の薬局毎に用意されます。
左側に日付が書かれておりその横に勤務時間が記入できるようになっています。
勤務した日は、仕事終わりに薬局長さんにその日の欄に判子を押してもらい、勤務終了となります。

薬局長さんの人柄は、その判子を押すときに出やすいです。
「来月もよろしくお願いしますね!」「とても仕事がしやすかったです」と言ってくれる人もいれば、「派遣会社を辞めてうちに内密で就職してくれないかしら?」と強引に入職を勧めてきたり、「派遣やるなら正社員として働けばいいのにー」とあからさまに嫌な態度を取る人もいました。

同じように仕事をしているつもりでも派遣先との相性は大切ですね。
この辺りは運としかいいようがありません。

最後に

病院薬剤師は、調剤薬局の情報を得る機会がほとんどないです。
薬剤師免許を使用した調剤業務だからどこも同じだろうという考えでは、転職活動は失敗してしまうかもしれません。

私は調剤薬局の業界に関して無知すぎて、調剤薬局の会社のホームページへ自らエントリーしてみて初めて『転職って難しい』と感じました。
そのため、業界を見る時間がどうしても必要と感じて、働きながらにしていろいろな薬局を見ることのできる派遣という制度を利用しました。

約3ヶ月という短い期間ではありましたが、この期間に10箇所以上の薬局で実際に働いてみて自分に足りないものを補えました。

そんな私からのアドバイス

病院から調剤薬局へいきなり転職するよりはいろいろ情報収集してからでも十分に間に合います!
その1つに、調剤薬局への転職前に派遣薬剤師という選択をおススメします!

おススメの理由

  1. 単発派遣では時給が2,500円以上もあり高給!
  2. いろいろな調剤薬局を同時に経験できる!
  3. 調剤薬局のカラーや特徴を比較できる!
  4. 働き方に多様性がある!
  5. 派遣先の薬局の人に感謝される!
  6. 自分の理想に近い薬局を具体的にイメージできるようになる

もし、全く知らない業界への転職を考えるときは、その業界へいきなり転職するより派遣という形で環境に慣らしていくのも1つの方法です。

特に薬剤師の派遣の場合は、時給が高く設定されているので経済面も安心できます!

東京都 女性

中規模病院薬剤師を6年(総合病院の薬剤部)、国際病院にて国際共同臨床試験を7年(抗がん剤の新薬国際共同治験)に携わってきました。現在は調剤薬局にて勤務中です。
資格:薬剤師免許(保険薬剤師、認定薬剤師)、衛生管理者免許

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